小倉の朝は快晴
昨夜遅くマーシーが雨を降らせておいてくれたおかげかも
弁天ホテルから谷瀬さんの車で北九州芸術劇場へ
いつもの楽屋
ワガモノガオでスーツケースを広げ衣装をばら撒き
アイロンをかけ靴を並べていたリリさんがいないと
ふだんの生活では感じたことはないが
ダンサー男一人 華やかさに欠けるものだ
去年は胆嚢炎のために動けなかったが
いつも歩いていた京町魚町のアーケード街から旦過市場へ
まだ十数店は 営業しているが 3年前の火災からさみしくなっている
あの小倉薬草園 小倉城 と 散歩する
戻ってきて リハーサル
毎日ファンダンゴスの演奏Kazzmaの歌マーシーマギの踊りを
タダで見られるのだから 幸せである
が ワタシに 緊張感はない
楽屋での緊張感 舞台での緊張感 ない
ふと考えた
今までは 本番へ向かうピンとした緊張感は
リリアナが作り出し与えてくれていたものではないか
楽屋入りしてから一心不乱にアイロンをかける
曲目以上の靴を並べて 磨く
丹念に 舞台メークを描き 髪型をつくっていく
ヨガマットを敷き 行者のようにストレッチをする
アクセサリーを広げ曲目順に並べる
それらを身につけて前から後ろからそして手鏡でチェックする
そしてトイレへ行き フーっと息を吐く
この決められたルーティーンを毎回ひたすら時間をかけこなしていた
終演後
同じ時間をかけていねいにお疲れ様と話しかけるように
アクセサリー 靴 衣装を それぞれの袋に入れ
スーツケースの中にたたみ仕舞っていく
踊り終わるたびに 丸めて放り込んでいくワタシとは
まったくちがう儀式のような所作が
本番へ向け意識を高め その意識を鎮めていったのか
リリアナさんがいない楽屋で 感じた
北九州芸術劇場の楽屋は独りの楽屋
にぎやかなファンダンゴスもヨタ話をするKazzmaもいない
なので そんなことを感じていたのかもしれない
緊張感も 慌ただしさもない 静かな楽屋だった
さあ いつものここのあたたかいお客様の前で本番が始まる
東京からもミッシーヤギオザキジュンコおみつの5人も来てくれた
一人で踊る MIrongueiro Viejo(老いたミロンゲーロ)
マーシーマギさんと 40年のミロンガ
マギさんをお借りして Quien Sera
ファンダンゴス
歌手Kazzma
ダンス マーシー&マギ
ダンサーがペラペラしゃべる カン高い マーシーコーナー
名ダンサープピを語るケンジコーナー ブラボの秘密
首の差で
ラストへ
この楽しさ 素晴らしさは 言葉では 表せません
写真でも ほんの少しですが 味わえていただけたら幸いです
ホワイエには 谷本祥さんがアレンジしてくれたお花
今回不参加だったリリさんに想いを届け
打ち上げ
お客様20人を含め 大反省会
ここから 明日の新たなプログラムが 生まれていきます