海の中にワタシの 踊りの ヒントが、、、、

先日 ブログに書いた 吉祥寺のスタジオの近くのコーヒー店
5,6人しか入れないのだけれど
いつも いっぱいになってきました
クラスに来る人も あそこのコーヒー美味しいからと
テイクアウトで 持ってくる
ほんとに 美味しい！！
ワタシは コーヒー通では ないのですが
最近は ファーストフード店でなく、そこで飲む機会が 多くなっています
だけでなく
コーヒー豆を 買って 家で 挽いて飲むようになりました
ローストイタリアンは 香りがいい
ケニヤは 苦味が際だったあと すっと軽くなる
キューバは酸味が心地よく残る、、、、
いつから コーヒー好きになったのだろう
この店が出来てから ですね ですからまだ一ヶ月
今までは 時間つぶしのために行っていた喫茶店
いまは コーヒーを 飲むために 行くようになりました
もちろん 日本茶も 大好きです
鉄瓶で沸かした 湯で飲む 日本茶
それにマテ茶に 烏龍茶に 桑の葉茶に ごぼう茶、、、
飲み物が 楽しい、、、、です

まさかの魔に 魅入られた2年間がすぎ
順調に 生徒さんも増え
しかし 練習相手に 恵まれず 悶々もんの日々
シャドウという 一人で動く動きと
鏡の前で ホールドをとり 片足で 20分立ち続けるという
自分の練習の 繰り返し繰り返し
レッスンに行っても
一歩踏み出すと ダメ！やり直し！と
たった一歩 に一時間 が過ぎ レッスン代が 飛んでいく
先生の説明も 受け入れる 側の力量も想像力も なかったのでしょうなあ
ホールドやシャドウは 綺麗になっても 何かもうひとつピンとこない
レッスンも なぜか ピンとこない
そんな10年が過ぎた頃
もう いいや と思い スキューバーダイビングを 始めました
なぜ スキューバーダイビングなのか 思い出せないのですが
それまでのレッスンを すべてやめ
ダイビング機材をやウェットスーツを買い込み
真冬に潜れるようにと 服をきたまま潜れるドライスーツを作り
ライセンスを取り 毎週 大瀬崎に 潜りに 行くようになりました
大瀬崎の 海岸の 岩場を 重い機材をつけオッチラオッチラ
インストラクターの言うことを聞いて オッチラオッチラ
最初は水の中の 風景に 楽しみましたが
大瀬崎の 数メートルのダイビング 、、何が楽しいの
ペンギンのように 岩場を歩いて プカプカダイビングして
うーーむ 違う ダイビングが あるんじゃあ ないかい と思い
サイパン、グアム、トラック諸島、モルジブ諸島と
ダイビングに 出かけました
案の定 大瀬崎のダイビングとは ことなっていました
海外のダイビングは ボートで ポイントに行き
ボートから すぐダイブ、3,40分後 また ポイントにボートが待っていて
引き上げて もらいます
トラック諸島では 大きなダイビング船に寝泊まりし 航海をしながら
船から ボートを出し ポイントへ
朝の8:00から午前中2ダイブ、午後に2ダイブ、そして夜間ダイブと
一日に 5本も 潜れる ダイビングだけの日々
ダイビングは圧縮した 空気を 吸い込むため
窒素が抜けるのに 時間がかかるため
この本数が 一日に潜れるギリギリの数
食事、寝る、ダイビングの繰り返しの 一週間
それも 日本での インストラクターのように
ああしちゃダメこうしちゃダメと うるさくなく
必要な時以外は 自由に潜らせてくれるので
自然と 機材装着から ダイビングでの 自己管理がしっかりしてきます
今 思えば よく行ったと思うのですが
台風のさなか 海全体が揺れるような波の中を
ボートに乗り ダイビングに行ったことも
海の上は 大揺れ 大荒れでも
海の中は 静かに なにも 変わりがない 不思議な世界

トラック諸島は 第二次世界大戦の頃の 激戦地
たくさんの 船が 沈んでいます
その船が 見られる レックダイビングのメッカ
巨大な ビルのような 大きな船体に サンゴや 海藻がこびりついて
あの戦艦や 輸送船が 無残な姿を さらしています
すべてのものを 包み込んでしまう 海のすごさ 時の流れのすごさを感じました
また シャークシティと 呼ばれる サメの見られるポイントへ
数メートルの距離に サメがウヨウヨ 泳いでいるわけですから
ビビりますよ、、、、しかし サメの泳ぐ姿は 美しかった
そのポイントから離れ 水面に 浮いても
下から 噛まれるのではないかと 本当に怖かった
水面に 顔を出すと 同じ水面に 夕日が 沈んでいきます
あの美しさも ダイビングでしか 見ることの出来ないものでしょう

モルジブでの すごさは 海中での 潮の流れの速さです
ポイントから潜り ガイドの案内で
大きな回遊魚が たくさん泳いでいるところを見学
回遊魚が 動き回るところは 潮の流れ速いところ
岩にしがみつきながら 見学した後
ガイドの合図で 岩を話すと パッと飛ばされます
すごい勢いで 海の中の谷間を ビュンビュン
宇宙の果てまで 飛ばされるのでは ないかと思うくらいの迫力です
10分ぐらい飛ばされると フッと流れの止まるポイントに来ます
この体験も ダイビングでしか 味会えないものでした

先ほど話した通り ダイビングでは 濃い空気を吸うため
酸素は身体の中に吸収されますが 窒素はなかなか吸収されません
そのため 安全停止といって 上がる時に
海面下5mくらいの圧力のところで 5分くらい じっとしていなければなりません
このホバリングもとても難しく 空気の調節を間違えると
水面に 押し上げられてしまいます
ダイビングコンピュータには 深度計がついていますから
それを見ながら 5分間 じっとしています
慣れてくると この安全停止の時間も楽しくなってきます
ボンベから 空気を吸い 肺が膨らむと 身体は 浮き上がっていきます
空気を吐き 肺が縮小すると身体は 海の深く沈んでいきます
体感的に 吸い身体が浮いて行くと最初はゆっくりなのですが
そのうち 加速度的に速さが加わり
海面に押し上げられてしまうのではないかと恐怖します
逆に 吐くと最初はゆっくりですが そのうちすごい速さで海に引き摺り込まれます
それを呼吸でコントロールするのですが
吸ってすぐには動かない 吐くちょっと前になって動き出す
水圧との時間差が あるのですね
最初は 息も絶え絶え はああはあゼイゼイでしたが
コツがわかると 面白い 呼吸と 水圧だけで こんなに遊べる
呼吸と 水圧だけで こんなに身体をコントロールできる
コントロール、、、、、

この時にフッと 閃きました
水圧と 呼吸、、、、 地上だったら 引力と 呼吸
引力と遊ぶ、、、、
引力ってなんだい
ワタシたちは 生まれてもうすぐから 引力のお世話になっていますから
あまり 意識したことが ないですよね
やはり潜って水圧の中で遊んだおかげで 引力を意識でき
引力と遊ぶことを 思いついたのでしょう
10円玉が 引力とのバランスが合った時 まっすぐに立ちますよね
ゆっくりテーブルを揺すると ユラユラ バタンと倒れます
この ユラユラの 時間が 10円玉が 引力と遊んでいる時間
バランスを取るということは 崩さないように頑張ることではなく
倒れるまで ユラユラ遊ぶこと、、、、
まっすぐに立つ ということは
10円玉と同じように引力の中に身を入れることなんだ
長年立って生きて来たから 気づかなかったけど
立つことと 引力の中に身を入れることって全く次元の違うこと
バランスが取れているということは
バランスが崩れる前までのこと
バランスが取れていることは 揺れることができて
不安定な状態のことなんだって
面白いなあ バランスが取れているということは 不安定なこと
何かの本で読んだことがある
この地球上にあるもの全ては 地球と月と太陽の引力からなりたっている
海の潮の満ち引き 海岸へ打ち寄せる波 ゆらぎが生まれます
その海から生物は生まれたから そのリズムが 遺伝子の中に残っている
そのリズムから作られた音楽は心地よく
心を 身体を ゆすられることは 心地いい
子供の頃に 婆やに抱かれて 子守唄を歌ってもらい ゆっくり揺られた感覚
これが 心地いいのはそんな引力のバランスからきているのです

そういう風に 動けば カップルダンスも 心地いいのか
それまで とにかく強くしっかり立って しっかり動く
ということを 心がけていたのですが
あのダイビングの 安全停止のように
ゆったりと バランスを楽しみながら 動けばいいんだと変わりました
そのためには どういう身体を作ろう どういう一歩を作ろう
今までは レッスンで 言われたことだけを
消化もできないまま やらなければということで やっていたのですが
自分で発見したことを 自分で 作り上げていく 面白さに変わって行きました
やっと ダンスをはじめて 10数年して
どんなに 人に教えてもらっても わからなことが
フッと フニオチタ 瞬間でした

それからは 生徒さん相手に それを作り上げて
生徒さんとのレッスンも楽しみながら できるようになりました

自分流の バランスと 動き

面白いですね
もういいやと思って はじめたダイビング
そんな海の中から 踊るための 重要なヒントが 見つかるなんて

そして それを 身につけて
アルゼンチンタンゴと 出会い
そしてリリさんとも 踊るようになっていきます