オリジェーロの思いで 3
オリジェーロが根津に場所を変えた。広くとてもいい施設だったが 公共のため取るのが大変だった。
朝8時に行き くじ引き。
希望する日に 会の代表者が集まりトランプのカードを引く。多い時は8、9人の競争率。ハズレた時は もうガックリして失意のどん底の中上野公園を散歩して帰ったが この1日はもう使い物にならなかった。そんな思いでやっていたタンゴオリジェーロ。
リリさんの車は廃車になったが 根津は設備が充実していたのでプロジェクターやらデッキやら荷物が多くレンタカーで運んでいた。
ある時 迎えに来てくれたリリさんの顔が 真っ白。どうしたの?と聞くと
耐熱容器が割れ 熱湯が腿にかかり ひどい火傷だという。膝までの間が両腿いっぱいのひどい水膨れ、時間がないので 手当もせず 来たという。
病院へ行かなければならない状態なのに 病院嫌いのリリさんは大丈夫 平気と言ってのりきる。私だったら即入院を選ぶ。
あとで聞くと もう気を失うくらいの痛さが数日続いていたという。
火傷の水が抜け 皮が剥がれ治っていく間も 埼玉のライブやタンゴの節句を踊っていた精神力。
リリさんの真価は とことん追い詰められた時に出てきます。
そんなこんなたくさんの思い出を作って来たタンゴオリジェーロ