リマさんのオブリビオン

台風一過の  八ヶ岳

スカーーーって 晴れるかと思ったら
朝の  5時頃から   土砂降りの  大雨
夕べは   お月様も 見えていたのに
こんな大雨の中  本館の食堂まで  濡れて行くのもイヤなので
朝食は  パスして  帰り荷物をまとめて
あさの  レッスンを終え
10:30  八ヶ岳合宿所を出発
途中 萌木の村パブレストランROCKで昼食
渋滞もなく  すんなり  15:00すぎには  東京に戻ってきました
こんな日は  荷物を片付けながら
録りためた番組を見ながら
一杯飲みながら  まったりと  酔っ払うのが 好きなのですが
この日は  なぜか   本当に  何故か  リマタンゴ が 聴きたい
生で  リマタンゴが  聞きたいので   合羽橋のなってるハウスに行きました

                            このアロハな  大きな背中の  おじさんたちの  リマタンゴ

常連の   口うるさい親父たちを前に  やりにくそうな  リマさん
そう、リマさんを前に   浅草伝法院通り 佃煮の老舗 大和屋の社長が
「最近  リマちゃんの 演奏に 感動が  ないんだよね。
       夜な夜な  10年前の 録音を聞くと 涙が出るほど感動するんだよね。
      最近  手を抜いてない??リマちゃん!!」
と  言いながら   いつものように ICレコーダーを前に起きます
これは 演奏家には プレッシャーなお言葉、でも  これがライブの  面白さ
右にかわし  左にかわしながら 丁々発止やりながら ライブを進めていきますが
かわせなく  まともに受けるリマさん  MC少なく  曲を  進めます
いいですよ  リマタンゴ、大和屋の社長の一言が効いたか
リマさんの サックスに気合が  入っています
その気合は  うわーっ大上段に出てくるものではなく
眈々と  押し殺したような  丁寧な  サックスの音色に  込められています
リマさんに ソロで 「オブリビオン」を リクエスト
これは  2006年 プルポ&ルイザが 九州タンゴの節句に来日した時
同じく   参加した サックスのリマさんとピアノのミユキさんが弾いた曲
それを  プルポが 聞いて
ぜひ これで踊らせてくれと 言った曲
 
そして 翌年  ブエノスアイレスで プルポが  大きなフェスティバルを 開いたとき
その最終日の ステージで 世界中のタンゴファンが見守る中
有名なブエノスアイレスの楽団が 見守る中
リマさんが  一人で  吹いた  オブリビオン
本当に プルポが気に入っていたのだろう
そのフェスティバルの壮大なDVDの  オープニングに  使われている
この日の リマさん ソロのオブリビオンから 
トリオのウナパラブラへ
シー様の 渋く重いコントラバスと  軽く乾いたタッチのコーイッチャンの ピアノが
咽び泣くようなリマさんのサックス に 絡む

あの 隅っこの席で  大口を開けて笑いながら 舐めるような視線で
「いいぞー リマー!!ボルード!!」と口汚く 褒める プルポがいる
そうか、 プルポが リマタンゴを 聞きたがっていたのか!
八ヶ岳のタンゴ合宿が 終わった  昨日
オフで  なってるハウスで リマタンゴが ライブを やっている
こんな段取り  整えたんだね
もしかして 八ヶ岳で  ワタシたちが  踊る時から 見ていたりして……
亡くなってから  一ヶ月  ちょうど  お盆も始まる 
だから  そんな風に  思うのかな
それとも  本当に 聞きに来ていたのかな 
そんな風に 考えると  面白いかな
「本当によかった、リマタンゴ」って
プルポが  言っていた  

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